鳥獣人物戯画
教科書でも有名なうさぎや蛙など動物が遊んでいる様子が描かれた作品です。特にうさぎと蛙の相撲の場面は有名です。しかしそれだけではありません。最初から最後まで通しで鑑賞してみましょう。また、現状は制作時から大きく変わってしまった悲惨な作品でもあります。
原本、模本、複数系統など一覧
原本
※転載不可
【作者】鳥羽僧正覚猷とも(正確には不明)
【所蔵】高山寺
細かい断簡 左のリストを参照
模本(前田貫業)
【ライセンス】CC BY 4.0
【作者】前田貫業
【制作時代】明治19年(1886)
【所蔵】東京国立博物館
模本(前田貫業) 背景色除去
【ライセンス】CC BY 4.0
【作者】前田貫業
【制作時代】明治19年(1886)
【所蔵】東京国立博物館
鳥獣戯画等絵巻(探幽縮図)
※転載不可
【作者】狩野探幽
【制作時代】江戸時代
【所蔵】京都国立博物館
別本 鳥羽僧正筆 鳥獣戯画 模本
※転載不可
【作者】加藤修(頴泉)
【所蔵】京都国立博物館
住吉家旧蔵本
※転載不可
【所蔵】梅澤記念館
長尾家旧蔵模本
※転載不可
【所蔵】ホノルル美術館
作品解説
他にも河鍋暁斎粉本にも甲巻の模写が含まれています。
絵巻物と言ったら鳥獣戯画というぐらい有名です。甲巻のキャラクターがネタとされまくっています。しかし、作られた当時から相当変更されているらしいです。高野山の印が押されたのも、貸すたびに長さが短くなっていく(掛け軸などにするためにいい場面を勝手に切り取るなど発生)ことを防ぐためらしいです。
このサイトでは鳥獣戯画の様々な模本、断簡を掲載します。一通りDeepResearchで調べ、ネット上に公開されているものはリンクを掲載しました。
鑑賞の様子
前田貫業模のほぼ原寸大簡易複製を使って鑑賞している様子です。当時はおそらくこのようにスクロールさせることで鑑賞していたのだと思います(ただ現状は制作時から大きく変わっているとされている)。
断簡一覧
掛け軸などにするために、切り取られてしまった断簡一覧はこちらです。
- 東京国立博物館所蔵(甲巻断簡)
笠や烏帽子をかぶったカエルや狐の行列を描いた作品(重要文化財)。カエルが持つ蓮の葉の近くに萩の花びらが舞っており、甲巻原本の萩の描画と一致することから元の位置が特定されています。 - 益田家旧蔵本(甲巻断簡)
近代の著名な美術収集家・益田鈍翁(益田孝)が所有していたことから、かつて「益田家旧蔵本」と呼ばれていた作品です。競馬(くらべうま)や蹴鞠(けまり)の様子を眺めるカエルやウサギなどの動物たちが描かれています。 - MIHO MUSEUM所蔵(甲巻断簡)
江戸琳派の祖・酒井抱一や長井十足がかつて所有していた作品(重要文化財)。暴走する鹿を止めようとする猿や、蹴鞠の場へ向かう動物の一行が描かれています。 - MIHO MUSEUM所蔵(丁巻断簡)
人物表現を中心とする「丁巻」系統の断簡です。馬に乗る随身(警護役)や相撲をとる人物らが描かれています。 - R・B・マーチン氏所有(甲巻断簡 / 旧・高松家旧蔵本)
旧高松家に伝来した断簡で、現在はアメリカの個人コレクター(R・B・マーチン氏)が所有し、ニューヨークのブルックリン美術館に寄託されています。競走の場から振り落とされた猿と逃げる鹿が描かれており、物語のオチにあたる部分とされています。
元の姿
現在鳥獣戯画は当時作られたものから相当ぐちゃぐちゃになっています。これについては上野憲示先生による上野復元案が主流らしいです。(以下は外部サイト)
甲巻は本来2巻に分かれていたという説です。
鳥獣戯画断簡
京都高山寺に伝わる国宝鳥獣戯画は甲・乙・丙・丁の4つの巻で構成されています。この作品は絵巻から何らかの理由で切り離された断簡で、別に掛軸として仕立てられたものです。2017年に重要文化財に指定されました。 鳥獣戯画は墨一色の作品ですが、動物たちの動きを迷いのない線で軽やかに描いているので、だれでも親しみやすく、子どもたちにも人気があります。 この断簡には蛙や狐、猿といった動物が五匹、擬人化されて描かれています。笠や烏帽子を被り、高下駄を履いて歩く姿や、藤の花をささげ持つ様子などから、何かの行列の一場面であったのではないかと考えられています。 鳥獣戯画には物語を説明する文章がないため、どういう場面を描いたのかはわかっていません。謎が多い絵巻ではありますが、物語を想像しながら見るのも、楽しみ方の一つかもしれません。 画面左端、蛙が抱え持つ大きな蓮の葉の下あたりに、ひらひらと何かが舞っているのにご注目ください。甲巻には兎と蛙が相撲をしている有名な場面がありますが、その右側には萩が描かれており、これはその萩の花びらであることが分かっています。このことからこの作品は、甲巻の一部だったと考えられます。 ColBase より